naoya_t@hatenablog

いわゆるチラシノウラであります

Courseraの7月期が始まった(〜7/22)

Courseraに12の大学が新たに加わるというニュース。Courseraで学べる内容にも幅が出てきて、夏以降の楽しみが増えた。

とりあえず、École Polytechnique Fédérale de Lausanne (スイス連邦工科大学ローザンヌ校, EPFL) の Introduction à la Programmation Objet のクラスは(ぱっと見たところ)唯一フランス語で開講されるので覗いてみたい。Javaで学ぶオブジェクト指向プログラミング、みたいな(正直どうでもいい)クラスなのだけれど。EPFLでは他にデジタル信号処理とか、Scalaで学ぶ関数型プログラミングとか開講予定で楽しそう。

今週のCoursera

さて。量子力学と量子計算のクラスが7/17から始まったので受講を開始。

Quantum Mechanics and Quantum Computation (Umesh Vazirani, UCB) - 7/17開講; 第1週

Anyone who is not shocked by quantum mechanics has not understood it.

-- Niels Bohr

  • Youngの二重スリット実験の話
    • 弾丸の場合(干渉縞なし)/波の場合(干渉縞あり)
    • 光子を飛ばしたら?波の性質。1"粒"ずつ飛ばしても干渉縞パターンが出る不思議

射出された光子1粒が2つのスリットを半分ずつ(?)通って後で合流して干渉する?とか考えてみたけど、両スリットからの距離に開きがある地点xで干渉するのが納得いかない。それにもし「1粒」ならどちらのスリットも通り抜けられずスクリーンに到達しない確率がかなり高い気がする。
とりあえず、干渉縞と同じ確率分布で着地点がばらけるところまで理解。

  • 重ね合わせ原理
    • |ψ⟩=α0|0⟩ + α1|1⟩ ←"standard basis"
      • α_i は "probability amplitude" と呼ばれる複素数
      • |0⟩ が観測される確率は |α0|^2, |1⟩が観測される確率は |α1|^2
      • 但し |0⟩ を観測すると|ψ⟩=|0⟩に、|1⟩を観測すると|ψ⟩=|1⟩になってしまう点に注意
      • |α0|^2 + |α1|^2 = 1
    • |+⟩ = 1/√2(|0⟩ + |1⟩ ), |-⟩ = 1/√2(|0⟩ - |1⟩ ) な "sign basis" を定義して |ψ⟩=β0|+⟩ + β1|-⟩ と表せる
      • ここで |+⟩ を観測すると|ψ⟩=|+⟩に、|-⟩を観測すると|ψ⟩=|-⟩になる
  • 不確定性原理
    • 素粒子の位置と速度の両方を同時に正確に知ることはできない
    • |0⟩ |1⟩ と |+⟩ |-⟩ を同時に観測しても一定以上のspreadが出来てしまう話(と計算)があったがそれは同じ事を言っているのか?

D

Course Note (PDF) がちゃんとしてて(講義ビデオより詳しいというか色々端折ってないというか)良かった。

Assignment
  • テキストフィールドに入れる数字を1つ書き間違えてドジっ子ポイント-10点get (50/60)
  • すぐに気づいたので再挑戦。このクラスでは(10%☓試行回数)のペナルティがあるので、満点でも(1.0 - 0.1t)*(60/60)=54/60相当の評価になった。
  • 今まで受けたクラスではペナルティ無しでほぼ無限に試行が可能だったのだけれど、ペナルティ有りの方が評価としては正当な気がする。ただ、全問ちゃんと分かるまで試行錯誤する、というのとは逆向きのインセンティブ。
Optional Assignment
  • qubitのstandard basisとsign basisの間の不確定性関係についてより定性的に理解することを目的とした問題」
    • 成績には反映されないが見てみよう
    • 計算に終始しているので全部解けてしまうのだけれど、|0⟩, |1⟩ が基底状態, 励起状態に対応してるとしたら |+⟩, |-⟩ は何に対応しているのだろう、という謎が脳内を駆け巡ったままですっきりしない。
驚きとか疑問とか
  • 量子は軌跡(経路)をもたない:(A地点を出発し、後にB地点で観測されたとしか言えない)
    • これは意外にもすんなり受け入れられた
    • 存在確率、というか自乗すると存在確率になる複素数が空間にうねうね満ち溢れているイメージとその積分
  • 光が空間を最短経路で進む(フェルマーの原理)とか屈折の法則(ホイヘンスの原理、スネルの法則)とかも解釈しなおすべきなのか(しなおすと言ってもラグランジアンの停留点とかその程度の漠然としたイメージしか持ってないので上書きするなら今のうち)
  • 波とか粒子とか言うけど自分が思ってるような波や粒子のイメージで良いのだろうか。
    • "波束"というのとどう違うんだろう。
  • 光子"1粒"ってどうやって出すんだろう。
    • 電子のほうが(ラザフォードの原子模型のせいで)"1粒"感があるけど電子雲として考えた方が(ベイズ的な何かを学んだ後の)今ではしっくりくる。